ウエイターの今後
2023/03/22
今回は、2030年に向けてウエイターの仕事はどう変わっていくのか、そして人工知能やロボットとどう共存していくのかについて考えてみたいと思います。
変化
ウェイターは「店内各所で待ち構え(wait)、客から注文を受けたり料理を運んだりする人」です。給料は場所によって異なりますが、一般的には高くありません。しかし、チップやサービス料などの制度がある国もありますし、接客スキルや語学力などを活かせる仕事でもあります。
2030年に向けて以下の2つの変化ポイントを挙げたいと思います。
- オンライン化・デジタル化
- 人工知能・ロボット化
まず、オンライン化・デジタル化です。
新型コロナウイルスの影響で飲食店もテイクアウトやデリバリーなどのオンラインサービスを強化しています。また、店内でも注文や決済をスマホやタブレットで行えるようにするシステムが普及しています。これらの技術はコスト削減や効率化に貢献しますが、同時にウエイターとお客さんとの接点も減らします。そのため、ウエイターはオンライン上でもお客さんとコミュニケーションを取れるようにする必要があります。
例えば、オンライン注文時にメッセージや動画でおすすめメニューやサービスを紹介したり、デリバリー時に笑顔で挨拶したりすることです。
次に、人工知能・ロボット化です。
人工知能やロボットは既に飲食店で活用されています。例えば、「一定のルールの下で一緒に行動して90%以上の人が違和感を持たないAIロボット」 を目指すムーンショット目標3では「AIロボットが自律的かつ協調的に働きながらお客様から注文を受けたり料理を提供したりする」というシナリオが示されています 。人はオーダーや会計をスマートフォンやタブレットで行い、ロボットはアームや自動運転カートで料理を運んだりする店内です。
このようにすれば、人件費や労働力不足の問題を解決できると考えられます。
なくならない
人間のウエイターが完全に消えるということはないでしょう。ウエイターには、ロボットやAIにはない魅力や価値があるからです。
例えば、人間のウエイターは客とコミュニケーションを取ったり、感情やニーズに応じてサービスを提供したりすることができます。また、人間のウエイターは、料理や飲み物に関する知識や経験を持っており、客にアドバイスや提案をしたり、トラブルを解決したりすることができます。
したがって、未来のウエイターは、ロボットやAIと協働しながら、より高度なサービスを提供することが求められるかもしれません。また、ウエイター自身も技術的なスキルや知識を身につける必要があるかもしれません。
変化に対応する人
これからは人間とテクノロジーの協働が必要であるという考えです。
●人間は顧客との関係構築やアドバイス提供などの高付加価値なサービスを担い
●テクノロジーはデータ分析やオペレーションなどの効率化や自動化を支える役割を果たす
ということです。このようにして顧客満足度や競争力を高めることができると考えられます。
次にスマレジ・ウェイターという飲食店向けオーダーエントリーシステムでは、お客はスマートフォンやタブレットでメニューを見て注文したり、会計したりすることができます。また、店員は専用端末で注文内容や売上状況などを確認したり管理したりすることができます。このようにして、スマレジ・ウェイターは飲食店のオペレーションやサービス品質を向上させることができるとされています。
テクノロジーの進化に合わせて、ウエイター自身もスキルや知識を向上させる必要があると思います。
スキルと知識の向上
では、どのように向上させていくのか?
- 料理に関する知識を身につけること。例えば、メニューの内容や特徴、アレルギー物質やカロリーなどの情報を把握し、お客様に適切な説明や提案ができるようにすることです。
- 接客スキルを磨くこと。例えば、お客様のニーズや好みを察知し、丁寧で親切な対応ができるようにすることです。また、トラブルやクレームが発生した場合には、冷静に対処し、解決策を提供できるようにすることです。
- 体力や持久力を鍛えること。例えば、長時間立ち仕事をしたり、重い皿やトレイを運んだりすることが多いため、疲れにくい体作りをすることです。
人としての魅力が十分に発揮できればウエイターとしての仕事は充分成り立つと思います。しかし全ての飲食店でこの考えが通用するかと言えば違うでしょう。大型店やフランチャイズ店や既に自動化されている飲食店では逆に人が要らなくなると思います。
小規模店舗や人との接点を大切にしている店は今回の記事のように必要とされるウエイターの存在が大きいと思っています。
いかがでしたでしょうか
なくなりそうで、なくならない、だけど絶対数が減っていくウエイターについて考察してみました。
ではまた。