お酒の現状について書いてみます
今や、リキュールとかチューハイとかシャンパンとかワインとかウイスキーとか・・・買えない所を探すのが難しいくらい簡単に手に入るようになった「酒」(アルコールの消費)について書いてみます。
宅飲み・家飲みが増えて、買える場所も増えて、消費者にとってはありがたい環境が整っていると言えます。
同時に、飲酒運転や次の日への影響を考えて、時間と量を調整する人が増えたのも大きな変化ですね。
私の店では男女問わず、年齢問わず、お酒を飲んでいる印象ですが、国内全体としてはどうなのか?気になっていました。そこで見つけたのがこれから書くレポートです。では早速・・・↓
お酒に関するデータを国税庁がまとめていました
国税庁の「酒レポート 」平成30年3月
というのがありまして、様々な統計が出ております。それを見ていくと平成の30年間でどのように変わってきたかが見えてきます。
レポートの中身①
まずは国内の総人口が減っていて、お酒を飲める成人の割合は増えている。 これは、子供が少なくて高齢化が進んでいるということ。
次に、お酒の販売数、消費量共に減少している。
構成は日本酒が減少、焼酎は増加ピークを越えた、ビールは減少、発泡酒もピークを越えて減少、リキュールは増加、ウイスキーは一旦減少したけど増加、果実酒も減少から増加へ変わってきている。
大きい動きで見れば、ビールが減って、リキュールが増えた 感じ。
レポートの中身②
お酒を造る事業所は、ほぼ変わらず。
作っている内容は日本酒が減少で果実酒とその他が増加。
販売場所は酒屋が半減、コンビニが倍以上、スーパーも倍以上、ドラッグストアも倍以上に増加
レポートの中身③
お酒の税収は減少、代わりに輸出が3倍以上の増加。
輸出酒のうち、増えているのは日本酒とウイスキー。
レポート全体をまとめると
①国内の消費は落ちている、特にビールと日本酒
②生産量も落ちている
③輸出が増えている、特に日本酒とウイスキー
このレポートから見えること
このレポートを見て思ったのは、今後アルコール業界全体消費増加は難しいということです。そして輸出が多くなってきているので、海外の状況(例えば戦争や関税問題等)で酒造メーカーも苦境を強いられる可能性があること。島国日本ですから、輸出入で成り立っているのは事実です。そのぶん、国外の影響を受けやすいですよね。
お酒を飲む人は減っていて売っている店舗(場所)は増えているので特別感はなくなり、誰がどこで買うのか?というパイの取り合いみたいな事が起きています。
(経済勉強会でも話したので一部音声でも聴けます)
飲食店が考えること
飲食店が考えるべきことは、これから先の状況をどう取り入れるのかです。
私が思うのは、今の状況(お客さん)を大切にして、付加価値をつける努力や、お酒を飲まない方にも気軽に寄ってもらえる場所を提供していく。
↑↑このあたりが、見えている方向です。
メニュー作りや常連さんの意識も変えていく必要があります。
お酒を飲まないのに、なぜバーに来ているのか?という言葉をよく耳にします。飲む方からすればその考えもわかります。
実際は、この記事で書いてきたことが背景にあるので、私の店では
「うちはカフェバーなので、アルコール以外のお客さんも多いですよ」
と答えています。
確かに、少しアルコールが入った状態と素面とでは話やテンションが合わない時がありますね、そこはお店の人が活躍する場面です。
まとめますが、お酒の消費が縮小傾向にあることを頭に入れて、お店の色を出していく というのが、これからできることだと思います。どんな色付けをしていくのか、自分に何ができるのか、何をウリにしていくのか、今一度考えてみる必要があると思います。
ではまた。